学内カウンセリングに行ってきましたレポ

今回の趣旨は題を見れば火を見るより明らかだ。

多分常識人であればこういうものを書いたりしないし隠す程ではないまでもおおっぴらにすることはすべきでない。ただ自分では消化できないような悩みが少しありでも病院に行くほどでもないなと感じている私と同じような人の参考にしてもらえれば良いな、と他よりいくばくか正常でない思考回路で思ったのと、私の中で文字にすることは一つの整理的な意味を持つので書いてみようと思う。一応断っておくが、本当に辛さを感じている人にとってこの文章はなんのためにもならないので、個々の悩みに応じてきちんと病院を受診してほしい。加えて、全てのカウンセリングの場が私の受診したところの概要と一致するわけでないということもお断りしておく。

 

学内カウンセリングというのは、その学校に属する生徒が無料でカウンセラーに話を聞いてもらうことのできるものである。高校にもそのような機会は設けられていた記憶があるし、友達によれば短大や専門学校などにもきちんと併設されているようで、会社に開設されているところもあるだろう。

最初に学内カウンセリングのシステムについて話そう。複数のキャンパスを有している私の大学は、各キャンパスに一つカウンセリングルームがありその全てが平日の9:00〜17:00にその場を設けている。私は所属キャンパスとは異なる自宅から一番近いキャンパスのカウンセリングルームに予約の電話を行なったが、スタッフの方によれば原則自分の所属キャンパスのルームでの受付になるようだ。ただ、私の予定と所属キャンパスのルームの予定がうまく合わなかったため今回は特別に許可をいただいた。一回のカウンセリングは50分で、最高でも週一回しか受診することができない。複数回カウンセリングを行う場合も毎回同じカウンセラーさんに話を聞いてもらうことができる。

 

ではここから実際の流れに移ろう。カウンセリングルームに入ると1人の女性のスタッフさんを確認することができた。私は今回が初回だったため用意された紙に氏名や住所、相談事の内容を記入した後別室へ案内された。椅子に腰掛けるとカウンセリングルームのシステムが書かれたa4の紙を一枚渡され、目を通しておくようにと言ってスタッフさんは退出した。受付では音楽がかかっていたが実際にカウンセリングを行う部屋はテーブルと椅子、本棚があるだけで静かであった。お菓子や飲み物が用意されてそうという私の邪な想像とは異なりそのようなこともなく、少しした後に先ほど受付を行ってくれた人とは異なる女性が入ってきた。ネットで調べたところ私の大学には男性のカウンセラーさんもいるようなので、もしかしたら利用者の性別に合わせて選考しているのかもしれない。カウンセラーさんから自己紹介がなされるとそこから実際の相談内容に沿って話が進んで行く。私の相談内容はアルバイトを続けたい意思があるのにどうしても続かないことやコンプレックスが悪影響を及ぼした対人関係のトラブルから生じてくる、自己否定に関する悩みだったが相談内容が利用の参考にはならないと判断してここでは掘り下げることはしない。普通であればカウンセラーさんの質問のベースがあってそれに対して返答するという形なのかもしれないが私の場合は私の話に対してカウンセラーさんが質問を行なっていく形であった。私の当初の想像よりもカウンセラーさんの質問回数が多く、対話の形式が強かったのが印象的だった。15分くらいで終わるかもなと予想していたカウンセリングだったが、話が多いという私の性格もあってか50分はあっという間に過ぎ、もちろん話も最後までたどり着かなかった。これが最初で最後になるだろうと踏んでいたので、相談内容が次回に持ち越され二回目以降の受診が確定した時には驚いた。カウンセラーさんの出勤日に合わせて次回の予約を取ってその日は終了した。これが私が体験した学内カウンセリングの流れである。

 

今回カウンセリングを受け、その悩みが解決してもあるいはしなくても、自分の生活とは無関係な人に話を聞いてもらうことは非常に良い作用があると感じた。もちろん知人に話を聞いてもらうこともリフレッシュには繋がるが、無関係であるがゆえに気兼ねなく自分の考えを述べることができるのは大変良かった。勉強は人に教えられるくらいになればベストというのはよく言われるが、同様に、悩みも人に伝えるという行為を介することで自ずと整理に結びついていっている。また、大多数の人が感じるであろうカウンセリングに対する堅苦しさのようなものも全く感じなかったため利用のしやすさを確認することができた。

その大きさに差はあれど悩みのない人間はいないだろう。もちろんカウンセリングに行くだけで悩みが解決するわけではないものの、その解決に向けた一つの手段として是非多くの人に気兼ねなく足を運んでみてほしい。